1正しい虫歯の知識を
基に予防・治療を

【虫歯の原因とリスク】

虫歯は、単に「甘いものを食べた」だけで発生するわけではありません。虫歯の発生には、「歯の質」「細菌(ミュータンス菌)」「糖分(エサ)」「時間」という4つの要素が複雑に絡み合っています。これらが重なり合った時間が長いほど、虫歯のリスクは高まります。

当院では、この4要素に基づいた「リスク診断」を大切にしています。例えば、唾液の分泌量や中和能力(緩衝能)、日々のブラッシング習慣、間食の頻度などは人それぞれ異なります。原因を特定せずに削って詰めるだけの治療では、いずれまた再発してしまいます。

私たちは、検査を通じて「なぜ虫歯になったのか」という根本的な原因を解明します。ご自身の弱点を知ることで、効果的なセルフケアとプロフェッショナルケアを組み合わせ、虫歯にならないお口の環境づくりをサポートします。「敵を知り、己を知る」ことこそが、生涯にわたって自分の歯を残すための第一歩なのです。

2治療より予防を

【歯を守るための新しいスタンダード】

かつての歯科医院は「痛くなってから行く場所」でした。しかし、一度削ってしまった歯は、どんなに精巧な詰め物をしても、天然の歯の強度や機能を取り戻すことはできません。治療を繰り返すたびに歯は寿命を縮め、最終的には抜歯のリスクが高まってしまいます。だからこそ、当院では「治療よりも予防」を診療の核に据えています。

予防歯科のメリットは、痛い思いをせずに済むことだけではありません。定期的なメインテナンス(検診とクリーニング)を受けることで、病変を極初期に発見できれば、削らずに済む可能性も高まります。また、結果として生涯にかかる歯科治療費を抑えられるというデータも出ています。

当院の予防プログラムでは、歯科衛生士が専用の器具を用いて、日々の歯磨きでは落としきれない「バイオフィルム(細菌の膜)」を徹底的に除去します。美容院へ通うような感覚で、お口の中をリフレッシュしにいらしてください。健康で美しい歯を維持し、一生美味しい食事を楽しむためのパートナーとして、私たちが寄り添います。

3虫歯の進行・症状と治療法

【C0からC4までの段階別アプローチ】

虫歯は、その進行度合いによって「C0」から「C4」までの5段階に分類されます。

C0(要観察)

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歯の表面が白濁した状態で、削らずにフッ素塗布などで再石灰化を促します。

C1(エナメル質の虫歯)

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痛みはほとんどありません。最小限の部分を削り、樹脂を詰める治療を行います。

C2(象牙質の虫歯)

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冷たいものがしみる等の自覚症状が出始めます。虫歯を除去し、詰め物(インレー)で補います。

C3(神経に達した虫歯)

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冷たいものがしみる等の自覚症状が出始めます。虫歯を除去し、詰め物(インレー)で補います。

C4(残根状態)

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歯冠が崩壊し、根だけが残った状態です。抜歯が必要になるケースが多いですが、当院では可能な限り保存を試みます。

4重度の虫歯でも歯を抜かなくて済む方法

【精密な根管治療(根っこの治療)

「抜歯しかない」と言われるような重度の虫歯であっても、諦める必要はありません。歯を残すための最後の砦となるのが「根管治療」です。これは、虫歯に侵された神経や細菌の塊を根管(歯の根の管)の中から徹底的に除去し、洗浄・殺菌した後に薬剤を隙間なく充填して封鎖する治療です。

根管は非常に細く、複雑に枝分かれしているため、高度な技術と精密な器具が求められます。当院では、肉眼の数倍に視野を拡大できる「拡大鏡」や、細菌の侵入を防ぐ「ラバーダム(防湿具)」を使用し、成功率を高める精密な治療を提供しています。
自分の歯に勝る歯はありません。1本でも多くの歯を残し、患者様が再び自分の歯で噛める喜びを取り戻せるよう、私たちは全力を尽くします。